『織り人』の商品の中で、モン族のリバースアップリケという技法を使ったものがあります。
「リバースアップリケ」は、通常のアップリケと逆の方法で、重ねた布の上にデザインを描いて切込みを入れ、土台となる下の布にまつっていく方法です。
何枚もの布を重ね、上側の布に切れ込みを入れ、裏側に折り込むことで下の布の色で模様がつくられていきます。
「リバースアップリケ」の技法では、中南米サンブラス諸島のクーナ族による「モラ」の方が有名かもしれませんが、モン(Hmong)族の人たちも、この技法に長けています。
このリバースアップリケ(モラ)の布とクロスステッチ刺繍布をつくっていただいているのが、タイ北部チェンライ県モン族の村ファイク村です。
この村は、パヤオ寮スタッフだったナーンさんの出身の村で、彼女のお母さまを中心に、村の女性たちでつくっています。
通常は、農閑期などの農作業の合間に、少しずつ縫い進めますが、たくさんの注文があった時には、村の女性に呼びかけ作業を分担していきます。
ファイク村は、山の尾根沿いに家々が連なり、町から村までの公共交通機関はありませんので、ナーンさんが発注者と村との架け橋となっています。
このように、ナーンさんのような村出身の若い人たちが間に入ることで、より円滑に事業を進めていくことができるようになります。
それにより、継続的に、ある程度の量を注文することができるようになることが、村の女性たちの安定した生活を保障することにつながります。
『織り人』では、ナーンさんをはじめ、誠実に一生懸命、村の未来を考える若者たちを応援していきます。
*リバースアップリケ(モラ)については
こちら。
*ファイク村のリバースアップリケをつかった製品は
こちら。